
世界遺産と言うけれど、日本ではいくつの世界遺産があるのでしょう?
世界遺産条約が生まれたのは、地球上に存在するさまざまな文化遺産や自然遺産を、
世界のすべての人にとってかけがえのない宝物として、保護していこうという考えです。
近年世界遺産に登録しようとする地域が多い感じもしますが、貴重な遺産を後世に残したいと
思う気持ちと、世界遺産登録をすることで観光客が集まることを期待されてるのでしょう。
やはり、世界遺産と聞くと行ってみたい。どういうものか知りたい。という気持ちが強くなりますからね。
どういうものが世界遺産なのか覚えておいて損はないですよw
2018年3月の時点で日本の世界遺産は21件になっています。
知床 / 北海道
北海道北東部に突き出した知床半島と沿岸の海(7万1100ha)が世界遺産に登録されています。
知床の世界遺産の決め手は『生態系』『生物多様性』が評価されていることです。
人間が手を付けずに残っている自然環境と希少動物と植物が繁栄していることが評価されています。
説滅危惧種も数多く大型動物も多く存在しています。
外来種などが入り込まない昔からの生態系を維持していることが特徴です。
2005年に世界遺産登録をされました。
白神山地 / 青森・秋田
青森県の南西部から秋田県北西部にかけて広がっている標高1,000m級の山岳地帯です。
知床と同様に人の影響を受けていない環境と希少な生態系を保っていることから屋久島とならんで
1993年に日本で初のユネスコ世界遺産に登録されています。
平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群 / 岩手
11世紀~12世紀に仏教に基づく理想世界の実現をめざした政治、行政の拠点です。
奥州藤原しによって浄土の思想と理想を夢見た象徴的な遺跡になります。
- 中尊寺(ちゅうそんじ)
- 毛越寺(もうつうじ)
- 観自在王院跡(かんじざいおういんあと)
- 無量光院跡(むりょうこういんあと)
- 金鶏山(きんけいざん)
2011年に登録されています。
日光の社寺 / 栃木
日光の社寺は徳川家康を祀る場所として全国でも有名なところですね。
東照宮では色鮮やかな金箔と緻密な技術の結晶の『陽明門』などは素晴らしいの一言に尽きます。
- 日光東照宮
- 二荒山神社
- 輪王寺
1999年に登録されています。
富岡製糸場と絹産業遺産群 / 群馬
富岡製糸場ができるまでは生糸の生産量が限られていましたが、フランスの技術を導入し、さらに大量生産に成功しました。
『技術革新』と世界との『技術交流』をした絹産業にかんする遺産です。
一部の特権階級のものだった絹を世界中に広めた功労は小さくはありません。
近代技術での製糸工場がほぼ完全に残っています。
- 富岡製糸場(とみおかせいしじょう) 富岡市
- 田島弥平旧宅(たじまやへいきゅうたく) 伊勢崎市
- 高山社跡(たかやましゃあと) 藤岡市
- 荒船風穴(あらふねふうけつ) 下仁田町
2014年に登録されています。
国立西洋美術館本館 / 東京
スイス生まれの建築家『ル・コルビュジエ』の建築作品で『近代建築の三大巨匠』といわれてる人物です。
『ル・コルビュジエ』の作品が7か国で17作品あり、フランス政府が日本を含む7か国と共同で推薦して『ル・コルビュジエの建築作品』の1作品として登録されています。
- ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸 / フランス
- ぺサックの集合住宅 / フランス
- サヴォア邸 / フランス
- ナンジュセール・エ・コリ通りのアパート / フランス
- マルセイユのユニテ・ダビタシオン / フランス
- サン・ディエの工場 / フランス
- ロンシャンの礼拝堂 / フランス
- カップ・マルタンの小屋 / フランス
- ラ・トゥーレットの修道院 / フランス
- フィルミニの文化と青少年の家 / フランス
- レマン湖畔の小さな家 / スイス
- イムーブル・クラルテ / スイス
- ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅 / ドイツ
- ギエット邸 / ベルギー
- クルチェット邸 / アルゼンチン
- チャンディガールのキャンピトル・コンプレックス / インド
- 国立西洋美術館 / 日本
2016年に登録
小笠原諸島 / 東京
大陸とつながったことがないため外来種がなく、島にたどり着いた生物だけが独自の進化をしている
特異な生態系と固有種の多さがみられることから登録されています。
世界遺産登録されたことから他県から保護区に入るときは靴や衣服に外来植物の種などがついていないようにクリーニング(コロコロなど)が義務付けられています。
- 小笠原群島の陸域(父島と母島の一部を除く)
- 硫黄列島(北硫黄島、南硫黄島)の陸域
- 孤立島(西之島)の陸域
- 父島と母島周辺海域の一部
2011年に登録
富士山-信仰の対象と芸術の源泉 / 静岡・山梨
古来から信仰と芸術の中心の一部の山ではないでしょうか?
詩や芸術作品などでも数多く使われ、浮世絵に描かれた富士山は、西洋芸術にも影響を与えていて、山岳信仰とされても崇拝されている日本で一番の山です。
- 富士山域(山頂の信仰遺跡、富士宮口登山道、須山口登山道、須走口登山道、吉田口登山道、北口本宮富士浅間神社、西湖、精進湖、本栖湖)
- 富士山本宮浅間大社
- 山宮浅間神社
- 村山浅間神社
- 須山浅間神社
- 冨士浅間神社
- 河口浅間神社
- 冨士御室浅間神社
- 御師住宅-小佐野家住宅
- 御師住宅-旧外川家住宅
- 山中湖
- 河口湖
- 忍野八海-出口池
- 忍野八海-お釜池
- 忍野八海-底抜池
- 忍野八海-銚子池
- 忍野八海-湧池
- 忍野八海-濁池
- 忍野八海-鏡池
- 忍野八海-菖蒲池
- 忍野八海-出口池
- 船津胎内樹型
- 吉田胎内樹型
- 人穴富士講遺跡
- 三保の松原
2013年に登録
白川郷・五箇山の合掌造り集落 / 岐阜・富山
合掌造りの集落で景観の素晴らしさと田舎ののどかさが存在します。
豪雪地帯に合わせたつくりで屋根に雪がたまらないように屋根の角度が急こう配になっています。
神秘的な雰囲気を醸し出し一年を通し季節の変化を楽しめます。
白川郷(しらかわごう)は岐阜県の白川郷は白川村と旧荘川村に当たる場所です。
五箇山(ごかやま)は富山県南砺市内にある5つの谷間、赤尾谷、上梨、下梨、小谷、利賀谷からの総称です。
- 荻町集落(おぎまちしゅうらく)
- 菅沼集落(すがぬましゅうらく)
- 相倉集落(あいのくらしゅうらく)
1995年に登録
古都京都の文化財 / 京都
江戸幕府が開くまで、京都は政治経済の中心でした。
建築、庭園、都市計画など日本独自の文化をつくりだしてきた土地になります。
今でも京都の人は日本の中心と言いう人もいるぐらいです。
実際京都に行くと今と昔が融合した街でもあり、昔の建物を見ると日本の中心でったという理由が
よくわかります。引きつける力がありますねw
京都府京都市
- 賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)=上賀茂神社
- 賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)=下鴨神社
- 教王護国寺(きょうおうごこくじ)=東寺
- 清水寺(きよみずでら)
- 醍醐寺(だいごじ)
- 仁和寺(にんなじ)
- 高山寺(こうざんじ)
- 西芳寺(さいほうじ)=苔寺
- 鹿苑寺(ろくおんじ)=金閣寺
- 慈照寺(じしょうじ)=銀閣寺
- 天龍寺(てんりゅうじ)
- 龍安寺(りょうあんじ)
- 本願寺(ほんがんじ)=西本願寺
- 二条城(にじょうじょう)
京都府宇治市
- 平等院(びょうどういん)
- 宇治上神社(うじがみじんじゃ)
滋賀県大津市
- 延暦寺(えんりゃくじ)=比叡山延暦寺
1994年に登録されています。
古都奈良の文化財 / 奈良
日本建築の優れた進化を有して、中国や朝鮮との文化的交流の歴史を示しています。
遺産の一つの東大寺は、とても大きくこの中で大仏を見たときはビックリして感動しました。
古都奈良の世界遺産は次の8資産
- 東大寺(とうだいじ)
- 春日大社(かすがたいしゃ)
- 春日山原始林(かすがやまげんしりん)
- 興福寺(こうふくじ)
- 元興寺(がんごうじ)
- 薬師寺(やくしじ)
- 唐招提寺(とうしょうだいじ)
- 平城宮跡(へいじょうきゅうせき)
1998年に登録
法隆寺地域の仏教建造物 / 奈良
7~19世紀までの各時代の仏教建造物が残されており、建築様式の変化を確認でます。
607年に建立された法隆寺は世界最古の木造建築として高い評価を受けています。
奈良県生駒郡斑鳩町にある次の2資産。
- 法隆寺(ほうりゅうじ)
- 法起寺(ほうきじ)
1993年に登録
紀伊山地の霊場と参詣道(通称:熊野古道) / 和歌山・奈良・三重
紀伊山地は神々が鎮まる崇高な場所とされ特別な地域と考えられました。
また仏教徒の修行の場所とされ、日本古来からの神道と渡来した仏教が融合し日本の宗教に大きな影響を及ぼした類に見ない場所です。
『紀伊山地の霊場と参詣道』は、三重、奈良、和歌山の三県にまたがり、それぞれ異なる信仰の霊場が参詣道(さんけいどう)として結ばれ、神仏の文化が生まれました。
構成資産は和歌山県、奈良県、三重県にまたがる次の資産群。
吉野大峰
- 吉野山(よしのやま)
- 吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)
- 金峯神社(きんぷじんじゃ)
- 金峯山寺(きんぷせんじ)
- 吉水神社(よしみずじんじゃ)
- 大峰山寺(おおみねさんじ)
熊野三山
- 熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)
- 熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)
- 熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)
- 青岸渡寺(せいがんとじ)
- 那智大滝(なちのおおたき)
- 那智原始林(なちげんしりん)
- 補陀洛山寺(ほだらくさんじ)
高野山
- 丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)
- 金剛峯寺(こんごうぶじ)
伽藍地区、奥院地区、大門地区、金剛三昧院地区、徳川家霊台地区、本山地区 - 慈尊院(じそんいん)
- 丹生官省符神社(にうかんしょうふじんじゃ)
参詣道
- 大峰奥駈道(おおみねおくがけみち)
玉置神社を含む - 熊野参詣道(くまのさんけいみち)
熊野川、七里御浜、花の窟を含む - 高野参詣道(こうやさんけいみち)
2004年登録されました。
姫路城 / 兵庫
日本のお城で、現存天守12条の一つですが、群を抜いての存在感と美しさを兼ね備えています。
白壁が美しく羽を舞う白鷺(しらさぎ)にたとえられ白鷺城とも呼ばれています。
戦いや火災、戦争の空襲にも奇跡的に免れ、現在の美しい姿を保っています。
JR姫路駅を出ると真正面に見える姫路城は圧倒的な存在感です。
1993年に登録
石見銀山遺跡とその文化的景観 / 島根
16世紀の大航海時代のヨーロッパでも石見銀山は知れ渡っていました。
高品質の銀は東アジア交易でも信用が高く、17世紀の全盛期には年間約38トンを採掘され、
世界の産銀の3分の1を占めていました。
構成資産は次の14資産
● 銀鉱山跡と鉱山町
- 銀山柵内(ぎんざんさくのうち)
- 代官所跡(だいかんしょあと)
- 矢滝城跡(やたきじょうあと)
- 矢筈城跡(やはずじょうあと)
- 石見城跡(いわみじょうあと)
- 大森銀山(おおもりぎんざん)
- 宮ノ前地区(みやのまえちく)
- 熊谷家住宅(くまがいけじゅうたく)
- 羅漢寺五百羅漢(らかんじごひゃくらかん)
● 鉱山と港をつなぐ街道
- 鞆ケ浦道(ともがうらどう)
- 温泉津沖泊道(ゆのつおきどまりどう)
● 銀を積み出した港と港町
- 鞆ケ浦(ともがうら)
- 沖泊(おきどまり)
- 温泉津(ゆのつ)
2007年に登録されました。
原爆ドーム / 広島
世界で初めて核兵器による攻撃をうけた場所であり、その惨状をそのままの形で残る唯一の建造物です。
昭和20年、8月6日に投下された原子爆弾で破壊された”広島県産業奨励会館”の残骸が原爆ドームと呼ばれています。
1996年に登録
厳島神社(宮島) / 広島
平安時代の寝殿造りの粋を極めた日本屈指の名社。
自然との一体化した景観は創造性を高く評価する傑作とされています。
神をいつきまつる島と崇められている神聖な土地に神殿を立てるのを避けるために海に建立されたと言われています。
1996年に登録
宗像・沖ノ島と関連遺産群 / 福岡
日本列島と朝鮮半島との海域に沖ノ島はあります。
人々は『神宿る島』と敬い、畏れ、航海安全を祈り捧げました。
国内最大級の祭祀遺跡である沖ノ島は千数百年間、島では祭祀遺跡が手つかずで残されて、500年間に及ぶ対外交流と自然崇拝に基づく古代祭祀を伝えています。
構成資産は次の8資産
- 沖ノ島(おきのしま)
- 小屋島(こやじま)
- 御門柱(みかどばしら)
- 天狗岩(てんぐいわ)
- 宗像大社沖津宮遥拝所(むなかたたいしゃおきつみやようはいじょ)
- 宗像大社中津宮(むなかたたいしゃなかつみや)
- 宗像大社辺津宮(むなかたたいしゃへつみや)
- 新原・奴山古墳群(しんばる・ぬやまこふんぐん)
2017年に登録
明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業 / 山口・福岡・佐賀・長崎・熊本・鹿児島・岩手・静岡
19
19世紀後半から20世紀初頭の日本において、非西洋地域で初めて50年間という短期間で
日本が世界有数の産業国家になった過程をを物語る建築物の集合体です。
明治日本の産業革命遺産、九州、山口県を中心に進められた日本の近代化は、
欧米からの技術移転を模索し、国内で適用するように改良しました。
構成資産は次の23資産
萩(5)
- 萩反射炉
- 美須ケ鼻造船所跡
- 大板山たたら製鉄遺跡
- 萩城下町
- 松下村塾
鹿児島(3)
- 旧集成館(旧集成館反射炉跡、旧集成館機械工場、旧鹿児島紡績所技師館)
- 寺山炭窯跡
- 関吉の疎水溝
韮山(1)
- 韮山反射炉
釜石(1)
- 橋野鉄鉱山・高炉跡
佐賀(1)
- 三重津海軍所跡
長崎(8)
- 小菅修船場跡
- 三菱長崎造船所第三船渠*
- 三菱長崎造船所ジャイアント・カンチレバークレーン*
- 三菱長崎造船所旧木型場
- 三菱長崎造船所占勝閣*
- 高島炭鉱
- 端島炭鉱
- 旧グラバー住宅
三池(2)
- 三池炭鉱・三池港(三池炭鉱宮原坑、三池炭鉱万田坑、三池炭鉱専用鉄道敷跡、三池港)
- 三角西(旧)港
八幡(2)
- 官営八幡製鉄所
- 遠賀川水源地ポンプ室
2015年に登録
屋久島 / 鹿児島
ジブリ映画『もののけ姫』の舞台モデルとして有名な屋久島ですが、樹齢1000年を超える屋久杉や直径30㎞に
満たない島から日本列島の自然がつめ込まれていることが評価され世界遺産に登録されました。
杉の一般的な寿命は500年~800年と言われていますが、屋久島の杉『屋久杉』は花崗岩が
隆起してできた島なので基本的には 植物が育つ環境としてはあまり適していないです。
成長が遅く材質が緻密で樹脂分が多く、腐りにくいので1000年以上の長寿命とされています。
1993年に登録
琉球王国のグスク及び関連遺産群 / 沖縄
1429年~1879年の約450年間に日本の南西諸島に存在した王制の国で、交易の国として栄えました。
中国、日本、朝鮮や東南アジア諸国と外交・貿易を通して発展していきました。
1609年の薩摩藩の琉球侵攻までは独自の文化や建物を建造していた国でもあります。
グスク(沖縄で聖所、城塞)の建造物は太平洋戦争で全壊しており、残念ながら首里城跡の建造物も戦後に
再建されたものであり世界遺産に登録されているの地下遺構(昔の建築の残像物)しか登録されていません。
構成資産は次の9資産
- 今帰仁城跡(なきじんじょうあと)
- 座喜味城跡(ざきみじょうあと)
- 勝連城跡(かつれんじょうあと)
- 中城城跡(なかぐすくじょうあと)
- 首里城跡(しゅりじょうあと)
- 園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)
- 玉陵(たまうどぅん)
- 識名園(しきなえん)
- 斎場御嶽(せいふぁうたき)
2000年に登録