
映画『ヘルボーイ』でアジア系人種の役を演じる英国俳優がその事実を知り役を降板しました。
映画におけるホワイトウォッシングが最近問題にされています。
ヘルボーイを降板
『ヘルボーイ』でアジア系人種ベンジャミン・デミオ役で出演が決まっていた英国俳優のエド・スクラインは、自分の演じる役がアジア系人種であることを知り
『登場人物を文化的に正しく表現することが大切だ』と考え映画『ヘルボーイ』リブード版を降板しました。
エド・スクラインは自分の役がアジア人系とは知らずにオフォーを受けたみたいですが、
それを知ると自分が演じるには適切ではないと思ったみたいです。
アメリカでは人種差別、白人至上主義の考えは敏感な問題になっているのでメディアに露出する
俳優などはそういった事に対応するのでしょう。
ホワイトウォッシングってなに?
日本ではあまり聞きなれていないホワイトウォッシングですが、原作の人種が黒人やアジア人の有色人種でも
映画化の時にその役は白人を起用される白人以外の役柄に白人俳優が配役されることです。
最近で話題にもなった『ゴースト・イン・ザ・シェル(攻殻機動隊)』で主人公の少佐『草薙素子』役に
スカーレット・ヨハンソンが起用されました。
原作のキャラクターは日本人の名前、特徴があるのに制作陣は白人の彼女を起用しています。
著名人やインターネットユーザーからの批判が相次ぎ、彼女の降板を求めたインターネット上の
署名活動では6万5000人を超える署名が集まりました。
これも悪質なホワイトウォッシングの事例です。
もう一つ日本で有名な漫画『デスノート』がハリウッドで実写化されますが主人公は白人です。
これもホワイトウォッシング論争になっています。
結果、本来の話が白人化して白人至上主義やアジア人軽視などのイメージが付いてしまいます。
誰がそんなこと気にするの?
『ゴースト・イン・ザ・シェル(攻殻機動隊)』では白人起用にオリジナルアニメの監督や多くの日本人は気にしていません。
実際『舞台がアメリカなのだから白人を起用しても不思議じゃない』との声もあります。
フィクションなんだし表現の自由かもしれません。
しかし有色人種を起用する機会があるのにそうしない事はアジア人や有色人種の文化や存在を抹消することになります。
ハリウッドでアジア人女性がヒロインとして演じてる映画は多少はありますが、アジア人男性が主役でヒロイン、脇役が白人の映画なんてありません。
悲しいですが、白人は有色人種より優秀と思われているのが現状で、白人>黒人>>>>>>>アジア人というヒエルラキーができています。
アジア系アメリカ人はメディアでの露出を望んでいます。
自分の存在がメディアを通して人々の目に映り、自分達もこの国にいるのだと認識される事を望んでいるのです。
そうやって少しでも存在を認識されることが『カラーブラインド(人種偏見のない)』になるのです。